カラカスからガララーガへ


ホントたまにですが、アメリカっていいなーと思うことがあります。
最近ではコレ。
長いけど、まとめるの面倒なので引用しますね。


「偉業まで、あと1アウトだった。タイガースのガララーガは2日のインディアンス戦(デトロイト)で、9回2死まで1人の走者も出さなかった。27人目の打者の打球を一塁手が捕球し、ベースカバーに入ったガララーガへ。投手も打者もアウトを確信した判定は「セーフ」。監督が抗議したが判定は覆らなかった。

 米メディアによると、試合後、一塁塁審に入っていたジョイス審判員は「リプレーを見て、完全試合を台無しにしたことが分かった」と誤審を認めて謝罪。ガララーガは「完全な人間はいないから」とかばった。翌3日には試合前のメンバー交換でガララーガがジョイス審判員のもとに歩み寄り、握手を交わした。ジョイス審判員の涙は止まらなかった。

 メディアは「世紀の誤審」「判定を覆すべきだ」などと批判。ホワイトハウスの報道官までが「完全試合が認められることを求める」とコメントする事態になった。大リーグのセリグコミッショナーは3日、「昨夜や最近の事象を受け、ビデオ判定のシステムの対象拡大について調査していく」との異例の声明を発表した。ただ、今回の判定は覆らないという。」(6/5 asahi.com木村健一)


このお涙チョーダイ的なノリがうらやましいのではありません。これ、日本だったらきっとたいへんなことになるんだろうなーって思って。特に東京都文京区あたりのチームが絡んでいたら、どこかの主筆とかいう大ボスが黙っていないだろうし、絶対この審判は辞めざるを得ないところまで責められ追い込まれるに違いないと思うんですよね。


でもアメリカ人はわかっているんです。
一神教の国ですから。神以外はみな不完全だと。
だから、審判が間違えることだってある、それすら受け入れて、さあこのボールゲームを続けよう、ってことなんですね。


そりゃ、メジャーともなればその1勝が、あるいは1球が1億円に値したり、完全試合ともなれば選手を終えた後の待遇というか生活も違ってくるかもしれない。

でも、だったら機械に審判させればいいのか?
ボール、ストライクの一球一球からすべてビデオ判定すればいいのか?

機械にだって間違いはある。
故障もあれば、捉えきれないものだってある。
選手は相手を騙し、審判も騙そうとすることだってあるんだから、その気になれば機械だって騙せる。
完全じゃないんだ、機械だって神様じゃないから。

だったらその不完全を受け入れようよってことでしょ。
まじめすぎて融通が利かないのは、正しいかもしれないけど、楽しくないよ。
楽しむためにやってんでしょ、ってこと。
楽しむのが上手なんだよなー、アメリカ人って。


ということです。
アメリカ人ってまとめちゃったけど。
人種のるつぼなのに。
東京に東京出身者ってそんなに多くないのと一緒か。

実はこの完全試合をしそこなったガララーガ投手もベネズエラ人。今回のこの件で同国のチャベス大統領に祝辞を贈られたってさ。
表題はここにつながるのです。