『環境保全へ竹を生かす』


今朝の日経新聞の特集記事『環境保全へ竹を生かす』は、かつてわずかではありますが、竹を学んだ端くれとして、たいへん興味深く読ませていただきました。
昨年末に行われた「竹の有効活用を考える」セミナーをまとめたものです。
各界の専門家が集い、パネル討論を開きました。


見出しを拾ってみると……
・温暖化対策にも有効
・普及へはコスト削減
・安定供給に優位性
・日本のブランドに


要約すると、第1に、日本にとっては昔から馴染みのある「竹」は、みんなが思っているよりずっと「ツカエル」素材であるということ。定規に使われるくらい、温度や湿度によって伸縮しない。最近注目の竹炭は木炭よりもにおい成分や化学物質を吸着する能力が高い。また熱伝導性が高くフローリングなどに使うと暖房効果が高く省エネが見込める。さらにCO2の吸収についても、現在は京都議定書の対象外だが、実際はその吸収量と生育期間を含め単年換算するとその効果は熱帯雨林より大きいという試算もある。
第2に、竹は無性繁殖によって毎年タケノコを産み出し、再植林の必要のない、再生可能で持続的な有望な資源であるということ。また5年程度で材の利用価値が最大に達する生育スピードが魅力的であること。
蛇足ですが、アタシの専門?(趣味)である河川地理学から言わせてもらえば、水害対策にも竹の濾過効果と水制効果は非常に有用であります。


これからは竹やぶを見たら、「なんかに使ってやろう」と思ってください。
有用な資源になり得るのですから。
決して「たけやぶやけた」とか言ってはいけません。